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FF1(PS版)低レベルクリア

FF1の極限低レベルクリアをやってみました. FF1は様々なハードに移植されており,それぞれに特色があるようですが,今回プレイしたPS版はやり込みが一番簡単な部類に入ります. その理由は「メモファイル」の存在です. FF1はボスよりも雑魚敵の方が強いと言われていますが,メモファイルのおかげで雑魚敵を全てスルーする事が可能です. また,ボス戦・固定敵も直前にセーブする事ができますので,勝率が10%を切るような戦いもたいした苦にはなりません.
攻略に先立ってweb上のレポートを探したのですが,ほとんど見つかりませんでした. 実際にプレイしてみるとそれも納得でして,戦略が非常に限られており,レポートに起こすほどの事がないんです(笑). まあそれでも「だいたい雰囲気がつかめる」程度のレポートはあってもいいんじゃないかということで本レポートの作成となりました.

本レポートは下に続く「1.準備編」と別ページの「2.実践編」に分かれています. 内容だけわかればいいという方はいきなり実践編に飛んでください.

2.実践編に飛ぶ

1.準備編

1-1. 経験値分配

低レベルクリアで撃破しなければならない敵と経験値,その分配を表1に示します.

表1 経験値の分配
敵名称 経験値 4人で均等分配した場合 最適化した場合
ガーランド 130 32 (Lv1) 4人とも32 (Lv1)
かいぞく×9 360 122 (Lv2) 4人とも122 (Lv2)
ピスコディーモン×2 552 260 (Lv3) 3人 306 (Lv3)
1人 122 (Lv2)
アストス 2250 822 (Lv4) 3人 1056 (Lv4)
1人 122 (Lv2)
バンパイア 1200 1122 (Lv4) 3人 1456 (Lv5)
1人 122 (Lv2)
リッチ 2200 1672 (Lv5) 3人 2189 (Lv5)
1人 122 (Lv2)
マリリス 2475 2290 (Lv6) 3人 3014 (Lv6)
1人 122 (Lv2)
イビルアイ 3225 3096 (Lv6) 3人 4089 (Lv7)
1人 122 (Lv2)
クラーケン 4245 4157 (Lv7) 3人 5504 (Lv7)
1人 122 (Lv2)
ブルードラゴン 3274 4975 (Lv7) 3人 6595 (Lv8)
1人 122 (Lv2)
ティアマット 5496 6349 (Lv8) 3人 8427 (Lv9)
1人 122 (Lv2)
デスアイ 1 6350 (LvLv8) 3人 8428 (Lv9)
1人 122 (Lv2)
リッチ2 2000 6850 (Lv8) 3人 9094 (Lv9)
1人 122 (Lv2)
マリリス2 2000 7350 (Lv8) 3人 9760 (Lv9)
1人 122 (Lv2)
クラーケン2 2000 7850 (Lv8) 3人 10426 (Lv9)
1人 122 (Lv2)
ティアマット2 2000 8350 (Lv9) 3人 11092 (Lv9)
1人 122 (Lv2)
カオス 0 8350 (Lv9) 3人 11092 (Lv9)
1人 122 (Lv2)

FF1では敵の所有する経験値を,生存メンバーで分け合う方式をとっています(端数切り捨て). したがって全員生存で撃破することで1人あたりの獲得経験値が最も少なくなり,平均型の低レベルクリアが達成されるわけですが,これだとLv10に必要な経験値(11116)まで2766と結構な余裕があります.
そこでメンバーの1人を途中で間引き,経験値を3人で分配する事で最高レベルを9にとどめたまま4人目のレベルを2に抑える事が可能となります.

まとめますと,表1の一番右列のように経験値を分配する事で9-9-9-2の極限低レベルが達成されます. 本攻略ではこれを目指します.

1-2. ジョブ選考

FF1ではジョブチェンジはできず,最初に選んだジョブでクリアまで到達する必要があります. クラスチェンジという名称で上位ジョブになるシステムはあるのですが,低レベルクリアではこれもできません. 低レベルだと使い物にならないモンク,高レベルでも使い物にならないシーフは置いとくとして,残りの戦士,白魔,黒魔,赤魔から誰を何人連れて行くかを考えなければなりません. 自由度がありそうに見えますが,実際に考えてみると「戦士(Lv9),赤魔(Lv9),黒魔(Lv9),赤魔(Lv2)」の1通りにほぼ決まってしまいます. 以下に導出過程を示します.

FF1のボス敵は特殊攻撃がローテーションで決まっており,戦闘が長引くと即死級の攻撃を必ず使用してきます. こちらの回復手段は貧弱なため,「やられる前にやる」ことが必要です. こちらの攻撃魔法は貧弱である一方,物理攻撃はドーピングによってかなり強化する事が可能です. 戦士は強力な武器・防具を装備でき,うってつけのキャラです. ドーピングによって1000超えのダメージも可能ですし(ラスボスのHPが4000です),装備を固めれば低レベルでも敵の攻撃を回復が間に合う程度まで低減する事ができます. よって,戦士(Lv9)は低レベルクリアに必須のキャラです. 2人いると装備が調達できず,性能的に赤魔で事足りますので1人いればいいです.

「やられる前にやる」戦法が必要である事を上に述べました. 具体的にどれくらいのターン数なのかというと,「開幕3ターン,長くても5ターン以内で必ず死ぬ」戦闘があります. つまり戦士を短期間で一気に強化する手段が必要になるわけです. これは黒魔法ヘイスト以外にありません. ということでヘイスト(Lv8で習得)が使える黒魔(Lv9)が必要になります. ヘイストは重ねがけできませんので,1人いればいいです.

白魔と赤魔どちらがいいかということですが,Lv9の時点で白魔だけが使える魔法はディア,ブリンク,アディア,ポイゾナ,フィアー,バコルド,ボキャルとなります. このなかで有用なのはバコルドだけです.
一方,赤魔だけが使える魔法(つまり黒魔)には低レベルでも有用な魔法があります. 序盤ではファイア,サンダーは十分役立ちますし,ストライは重ねがけ可能ですので頭数が多いほうが単純に有利になります. FFシリーズの赤魔は中途半端な性能である事が多いですが,本作の赤魔は非常に強いです. 経験値分配のため生存しなければなりませんので,それなりに防御力も求められます. 従って白魔よりも赤魔を連れて行くほうが大きなメリットとなります. 赤魔(Lv9)は序盤では戦士と同様に攻撃要因として,中盤以降は補助・回復要員として動く事になります.

残りLv2のキャラですが,間引きと後述するステータス吟味がピスコディーモン×2で同時に発生するため,赤魔か黒魔をダブらせておく事で勝率を上げる事ができます(詳細は本編で述べます). 赤魔(Lv2)と黒魔(Lv2)なら赤魔に決まりですね.

ということでメンバーは上に述べたとおり,戦士(Lv9),黒魔(Lv9),赤魔1(Lv9),赤魔(Lv2)に決定します.
他の可能性としては,まずLv2キャラはどのジョブでも可能だと思います. あとは赤魔1を戦士にできるかな?といったところですが,敵への対応を考えると,強化できるキャラは1人が限界だと思いますので,戦士を増やしても火力はほとんど期待できないでしょう. 耐久性は確かに上がりますので,そちらに期待すればいけるかもです.

1-3. 基本戦術

まず強制戦闘以外はメモファイルを駆使して全て逃げます. 宝箱のマスや進路上に固定敵がいることがありますが,1歩前でセーブして逃げられるまで頑張ります. 森や一部のダンジョン(バンパイアの洞窟など)は異常にエンカウント率が高いので,3〜5歩くらいでセーブしたほうがいいです. R2ボタンでクイックセーブに直接アクセスできます.
例外として,海上の敵は妙に逃げにくい事があります. 大量のサハギンに回り込まれると非常に時間がかかりますので,こういったときは戦士だけが攻撃して間引きを行いました.

ボス戦ですが,進行具合によって戦略が変わります.

序盤(アストスくらいまで)
戦士の命中率が非常に低く,攻撃が全然当たりません. 弱点属性を持っている敵に対しては黒魔法での攻撃もあわせます. 防御面では回避率を上げるよりもプロテスで防御力を上げたほうが効果があると思います. 特に黒魔が紙の防御力ですので,最優先で強化しておきます.
中盤(飛空船入手くらいまで)
戦士の攻撃が当るようになってきますので,ストライで強化を図ります. 攻撃魔法はバンパイアのみ有効ですが,それ以外はダメージ源にはなりません. 防御面では回避率が重要になってきます. インビジをメインに使い,余裕があればプロテスで補助します. 引き続き黒魔の生存には十分なケアを払います. 
終盤(ラストまで)
回避率を上げる事のできる しろのローブ,攻撃力と命中率を上げる きょじんのこて,全体回復可能な いやしのかぶと が揃えば物理主体の敵は完封できます. 問題は即死級の魔法・特殊攻撃持ちの敵です(具体的にはリッチ2とカオス). 短期決戦が求められるため,ヘイストと きょじんのこて,ストライも使って一気に戦士の強化を図ります. 防御面はおろそかになりますが,「やられる前にやる」が成功するまでメモファイルに頼ります.

1-4. 資金調達

FF1の資金の用途は,装備と魔法の調達,宿屋(セーブ),イベントに分けることができます.

資金の調達方法として,船さえ入手してしまえば15パズルで無尽蔵に稼ぐ事が可能です. 従って,ダンジョン内の宝も換金用アイテムは無理して取りに行く必要ありません. 実際,エンカだらけのダンジョンで寄り道するよりもパズルの方が早く,ストレスも溜まらずに済みます.
15パズルは記録更新時に多額の賞金をもらえますが,2位(4:00分)を少しずつ更新する事で5000ギルを何度ももらう作戦にしました. 15パズルの解き方ですが,「1番上を揃える → 2行目を揃える → 3,4行目は左列から(9,13),(10,14)という感じで縦にそろえていく」というのが一般的なようです(解き方はググレばいくらでも出てきます).

装備と魔法は中盤くらいまでは購入する必要がありますが,上位魔法が使えない事とクラスチェンジできないので最高級装備の調達も不要となることから,パズル漬けにならずに済みます.
イベントとしてはキャラバンで50,000ギル必要になりますが,これは氷の洞窟の宝をあされば間に合います.
終盤はお金が余りますので,パズルをするときは「すぐ必要なもの」ができたときに限ります.

1-5. ステータス吟味

レベルアップ時のステータス成長ですが,ジョブによってほとんど上がらないレベルがあります. ただしこのときも1/8の確率で通常通りの成長が起こるそうです. 従って大幅成長が起こらないレベルアップ時には吟味を行い,上手く成長するまでひたすらやり直します. FF1の低レベルクリアではHPの成長が何より重要ですので,吟味対象はHPの成長が20以上あるかどうかです. 他のステータスは吟味する余裕がなく,無視です.

戦士は必ず大幅成長しますので心配いりません. 赤魔と黒魔はLv3,Lv5,Lv7,そして黒魔のみLv9時点でも吟味が必要となります. 赤魔と黒魔2人ともが大幅成長する確率は1/64となります. Lv10までの経験値の余裕は24しかなく,1人だけで雑魚敵を倒しての吟味はできません. ボス撃破の順番に自由が利くところは倒しやすいボスで吟味できるように進めます. それぞれの吟味について以下に述べます.

Lv3(ピスコディーモン×2)
序盤にして最大の難所です. 詳細は実践編で述べますが,「ピスコが2体で現れ,上手く1人を間引き,さらに赤魔と黒魔が大幅成長する」という条件を満たさなければなりません. 1-2.でLv2のキャラは赤魔 or 黒魔でダブらせておくと述べた理由がこれで,すこしでも突破確率を上げようという事です.
(例えばLv2を白魔にすると,この戦いで他の誰でもない白魔がやられなければなりません. しかし赤魔を2人しておけば,どちらかの赤魔がやられれば良いだけになりますので,確率を2倍に増やす事ができます.)
Lv5(バンパイア)
勝率は悪くないのですが,いやらしい攻撃が多く撃破に時間がかかります. 工夫の仕様がないので上手くいくことを祈るのみです. (ちなみに本レポートの前にも挑戦してるのですが,そのときは250戦,期間にして約1週間かかりました)
Lv7(マリリス or イビルアイ)
マリリスとイビルアイはどちらからでも倒せますが,後に倒したほうでステータス吟味が必要になります. イビルアイの方が圧倒的に簡単に倒せますので,ストーリーの進行どおりマリリス→イビルアイといってイビルアイで吟味します. ただしマリリスに先立って氷の洞窟で装備を整えるため,行ったり来たりしなければなりません.
Lv9(クラーケン or ティアマット)
黒魔のみですので,これまでより随分と楽です. こちらもストーリー進行に逆らってティアマットを先に倒し,クラーケンで吟味を行いました. ただ,これは黒魔にLv9吟味があることを知らなかったためでして(笑),ティアマットの方が1戦闘の時間が短く,吟味に向いているかもしれません.

1-5. 参考サイト

本攻略にあたり,以下のサイトを参考にしました.

攻略準備としてはこれくらいです. では実践に移ります.

2.実践編へ

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